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第9回研究集会<第二報>

開催日時・会場

開催日:2022年2月19日(土)

・会場:追手門学院大学
【※新型コロナウイルス感染症拡大の状況により、オンライン開催の可能性があります。
開催形態に関しては12月中旬にあらためてご案内します。】

テーマおよび開催趣旨

テーマ

「観光とエシックス―様々な探究の可能性」

開催趣旨

いみじくもD.MacCannellが、「観光者は日常から逃れうるかもしれないが、倫理的領野からは逃れられない」(“The Ethics of Sightseeing”)と述べたように、倫理(エシックス)は我々が人間として生きていく限りにおいて、あらゆる場面に遍在するものである。倫理学はこれまでも生命・環境・ビジネス等の社会領域における探究を深めてきたが、観光という社会現象や産業の活発化・巨大化を踏まえ、特に今世紀に入って以降、「観光倫理学」の構築に寄与する様々な観点からの研究が展開されてきたと言える。例えば、観光開発や各種観光形態に伴う倫理的問題、観光に関する倫理的規則や観光者の倫理の問題、観光倫理と教育の問題など、観光倫理学が扱うべき主題は多岐にわたっている。また、観光倫理学には、観光現象や産業がはらむ諸価値や前提を相対化する批判者の役割を果たすことや、その言説が個人或いは集団レベルでの倫理的意思決定と倫理的行為の実現に寄与することも期待される。
 他方、およそ人間なるものが「より良く生きるとはどういうことか」を問い続ける存在であり、倫理なるものが善悪や価値を問題にするものである限りにおいて、観光倫理学の様々な探究の中心に位置する問題意識は、「より良い観光の実現」、或いは「観光を通したより良い人類社会の構築」と表現されうるであろう。この点について、国連が持続可能な開発目標(SDGs)を旗印に観光の持つ力の善用を唱え、コロナ禍の中で産業のあり方や人々の意識が大きく変わりつつある現在の世界において、観光が人間にとって持つ意義や価値、及び今後の可能性について、原理的次元での思索と観光の現場での知見を往復しつつ、多角的に考察を深めることの重要性が高まっている。
 そこで本シンポジウムでは、「観光とエシックス―様々な探究の可能性―」というテーマを掲げ、観光倫理学の様々な問題群に関する見取り図を共有しつつ各パネリストの問題関心に基づく発表を行い、観光の意義や価値、観光経験の本質、具体的な現場における観光倫理の問題等について共に考え、今後の展望を得る機会としたい。

 

パネリスト

紀平知樹(兵庫県立大学)
花村周寛(大阪府立大学)
原 一樹(京都外国語大学)
薬師寺浩之(奈良県立大学)

 

コメンテーター

間中 光(追手門学院大学)
プロガノ リカルド・ニコラス(和歌山大学)

 

コーディネーター

原 一樹(京都外国語大学)